ソフトバンク株式会社
日経バリューサーチ for SFA導入事例
1. 日経バリューサーチ for SFAの導入背景
顧客志向のサービスを提案するには
顧客と深い会話ができる情報武装が不可欠― 玉井 秀昂 氏:
ソフトバンクでは2014年から日経バリューサーチを導入しており、マーケティング部門や企画部門を中心に活用してきました。2017年11月にSalesforceを導入した後、日経バリューサーチのSalesforce連携サービス(日経バリューサーチ for SFA)を営業の方よりご紹介いただきました。「これは使えそうだ」と感じ、2018年秋頃から導入を検討し始めました。
法人営業担当に向けてトライアルを行った結果たいへん好評で、要望への対応スピードも評価ポイントとなり、2019年4月に本格展開しました。現在では全ての法人営業にアカウントを提供し、日々活発に活用しています。
日経バリューサーチ for SFAを法人営業全員で使っているのは、お客様の状況やお客様が置かれた業界の状況を把握することなくしてお客さまからの信頼は得られないからです。法人営業がホームページに載っているような情報をもとに話をしてもお客様には相手にされず、提案の機会すらもらえません。
ソフトバンクは通信会社のイメージが強いと思いますが、最近では「Beyond Carrier」という事業戦略の元、AI・RPAやIoTといった領域で、最先端かつ多様な法人向けサービスを展開しています。しかしこれらのサービスのメリットや導入効果は、多くのお客さまにとってはなかなか具体的にイメージできるものではありません。またどのサービスをどのように使うべきかも、お客さまが置かれた状況や目指す未来によって大きく異なります。そのため当社の法人営業がお客さまにアプローチするには、お客さまのことをどれだけ知っているか、その情報を活用してお客さまに刺さる会話をどれだけ深く行えるかが、極めて重要なのです。
2. テレワーク時代の日経バリューサーチ for SFAの活用方法とメリット
Salesforceを通じてバリューサーチから顧客関連情報を取得
気づきも生まれる― 小山内 夏希氏:
Salesforceに格納された顧客データや活動履歴に関連付いたかたちで、クライアントの人事情報やニュースなどが一度にまとめて見られるようになりました。担当している案件に関わるお客さまのさまざまな情報が得られるようになり、情報活用がスピードアップしました。
たとえば営業にとって大切な情報である人事情報についての活用です。以前は役員が代わると、その方のプロフィルをネットで探していたのですが、バリューサーチでは即座にその情報がわかり共有もできます。
― 玉井氏:
営業担当者は日々、必ずSalesforceにログインするので、バリューサーチが保持している顧客情報、最新のニュースを確認する機会が多くあります。こうすることによって、クライアントへの理解が深まり、気づきも生まれます。(ソフトバンク社内の)アカウントプランの研修では、情報ソースとしてのバリューサーチを前提に、その使い方などをレクチャーしています。
担当クライアントに関する最新情報については、バリューサーチの人事異動情報や記事・ニュースのみならず、より豊富な情報との連携や情報更新時にアラートやポップアップで示してくれるなど、Salesforceとバリューサーチの親和性がさらに高まるとよいと思っています。
企業情報や業界レポートを活かし
「アカウントプラン」作成時間短縮や精度向上に効果― 玉井氏:
コロナ禍によって社会全般にDXが求められるなか、通信分野だけでなく非通信分野でもクライアントに ソリューションをご提案させていただく機会が増加しており、バリューサーチを使ってより幅広く情報を収集するようになっています。
ソフトバンクでは法人営業部がクライアントごとに提案活動をまとめた「アカウントプラン」を作成しており、バリューサーチで得られる企業情報や「日経 業界分析レポート」を活用しています。アカウントプランは「お客さまに関する情報のまとめ」「これまでの提案や案件の内容」「これから行うべき取り組みとロードマップ」の3部構成で、イメージしやすいよう図版を多用した内容となっています。バリューサーチを活用することで、その作成時間を短縮できるだけでなく、より深い顧客研究が可能になり、プランの精度も向上し、実際の提案につながるケースが増えているようです。
― 小山内氏:
バリューサーチでは、担当するクライアントだけではなく、業界全般の情報も見て、研究を行います。業界のテクノロジーにとして現在、どのようなものがあるのか、最先端の技術は何か、今後何ができるのか、クライアントと一緒になってどのようなロードマップを描いていけるのか、それをアカウントプランにまとめるのです。
理想は、クライアントの一歩先を見据え、未来を視野に入れて考えることです。現在はテレワークなので、思考する時間も多くとれます。私は営業担当者と一緒にアカウントプランを作成するのですが、バリューサーチで取得しデータのグラフやバリューチェーンの図などを画面共有しながら、よく議論しています。
いまの若い社員は、情報の見方が柔軟で、感度がいいです。数字にとらわれることなく、右脳的な感覚も大切にします。これは仮説を立てる際には重要なことで、いかに多くの仮説が立てられるかにつながります。数字はその検証であり、みんなで情報の活用を楽しんでいます。
また、ソフトバンクの場合、最新のサービスや商材の数も多く、営業担当が提案のためさまざまな業界の動向を収集しておく必要があります。その際、各業界の均一な情報を客観的に収集することのできるバリューサーチが大いに役立っています。
3. 今後の展開/将来展望
マーケティングやセールスの分野で新しい取り組み続ける
テレワークにメリハリも― 玉井 氏:
マーケティングオートメーションやセールステックの導入にも積極的に取り組んでいます。単にツールを導入するだけでなく、真に活用するためにモダンな考え方に合わせて社内の業務も見直し、より営業部門の生産性を向上させていきたいと考えております。特に、マーケティング部門ではより活用の必要性が高まっております。
インサイドセールスを中心に、Salesforceを起点としてクライアントとコミュニケーションをとり、積極的に情報収集も行う必要があります。さらなる業務の生産性向上のため、Salesforceと連携できる他のサービスも検討しています。