導入事例/SIビジネスで活用

信頼性の高い情報が提案営業で効果を発揮
属人化の解消と組織力アップにも貢献

さくら情報システム株式会社 - SIビジネスで活用

さくら情報システム株式会社

マーケティング戦略部 企画グループ長

吉田 篤史 氏

金融事業本部 営業部 営業グループ

中原 聖 氏

信頼性の高い情報が提案営業で効果を発揮
属人化の解消と組織力アップにも貢献

さくら情報システム株式会社(以下、さくら情報システム)は、大阪ガス系の株式会社オージス総研と、株式会社三井住友銀行の2社を株主に持つシステムインテグレーターです。同社では、コンサルティングやシステム開発に加えて、会計ERPや人事給与サービスの導入、システム運用・保守、さらにBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)など、幅広いITサービスを提供しています。

さくら情報システムは、2021年度から事業本部制を敷いています。これは、サービスビジネスの強化や、上流工程からの参画案件を増やすことが目的です。現在は、6つの事業本部それぞれが、新規顧客の開拓や既存顧客の深耕営業を行っています。

これらの営業活動において、各事業本部の営業・マーケティングの統括支援機能を担っているのが、同社の本社機能のひとつである、マーケティング戦略部です。
マーケティング戦略部の企画グループは、2023年秋に日経バリューサーチ導入に踏み切り、営業戦略の策定や営業活動の支援のほか、マーケティングリサーチにおいて活用しています。

日経バリューサーチ導入の目的


  • 営業時の仮説提案の推進と人材力・組織力アップ
  • 提案資料作成のためのリサーチ業務の属人化の解消

導入の効果


  • 各営業部は高精度のリサーチができる自走する組織に
  • 受動的だった仕事が能動的な提案へシフト
  • 営業とマーケの接点を増やし、強い信頼関係を構築

1. 日経バリューサーチ導入の背景


提案力強化のための業務の属人化が課題
ライセンス付与数と非上場企業の情報量で導入を決定

吉田 氏:日経バリューサーチ導入の背景には、提案力強化のために行う業務の属人化解消があります。

弊社は、オージス総研と三井住友銀行という2社の株主があるという背景もあって、顧客に恵まれている会社でした。
それが、事業拡大を目指して6事業本部制を導入し始めると、各事業本部から当グループに「この企業について調べてほしい」といった依頼が頻繁に来るようになったのです。また、株主のチャネルからご紹介いただいたり、ウェブサイトからのお問い合わせも多くなったりして、徐々に対応件数が増えてきました。

さくら情報システム株式会社 マーケティング戦略部 企画グループ長
マーケティング戦略部 企画グループ長
吉田 篤史 氏

当グループでは、リサーチ用ツールやウェブ上の記事のほか、「会社四季報」などを使って、企業情報と業界動向を踏まえた「仮説」を含む提案資料をまとめています。

しっかりと調べた上でよく練られた仮説が盛り込まれていれば、初対面の顧客、場合によっては役員や部長クラスの方への提案の際に、話のフックになりますからね。

ただ、その件数が増えていくにしたがい、私をはじめとした属人化の懸念が出てきました。2021年当時、私の個人商店化しつつあったことから、「誰が調べても、ある程度の業界動向などの情報が得られるツールが必要だ」と感じるようになったのです。

ツール選定にあたって決め手となったのは、一契約に対するライセンス付与数の多さでした。全営業には行き渡らないものの、金融事業本部であれば中原さんのようなミッションを背負っている人に渡すことができる。

さらに、日経が持つ情報ネットワークの強さも決め手です。信頼性の高い企業情報のデータベースも、ワンプラットフォームで幅広く取集できるのは魅力でした。

そして何より、非上場企業の情報量の豊富さですね。財務情報や取引銀行のほか、課長職以上の人物情報が得られるのは、営業活動においてかなり強みになると感じました。

2. 具体的な活用例


新規顧客への仮説を含む提案において、信頼性の高い情報が貢献
人材の成長や組織力アップも見られるように

中原 氏:これから新たに提案しようという企業の会社概要や人事情報、財務情報などを日経バリューサーチでいろいろと調べられるので、大きなメリットを感じています。

日経バリューサーチを活用すれば、例えば「この企業は財務状況を見る限り、ソフトウェアにかなり投資しているようだ」といったことが見えるようになりました。それによって、提案における仮説を立てやすくなります。
ウェブ上の情報である程度のことは調べられますが、やはり詳細まではわかりません。日経バリューサーチなら信憑性の高い情報を詳細までしっかり調べられると、肌で感じています。


さくら情報システム株式会社 金融事業本部 営業部 営業グループ
金融事業本部 営業部 営業グループ
中原 聖 氏

吉田 氏:弊社の営業活動の特徴として、株主経由で紹介いただけるのが担当者ではなく、いきなり部長クラスや役員の方になる点が挙げられますね。

これは、競合他社に対する弊社の強みであり、難度の高いポイントでもあります。他社であれば1年以上かかっても会えるかどうか…という方に、初回または2回目で会えてしまうからこそ、その強みをもっと活かしたいなと。反対に言えば、企業ホームページ等の情報だけで作った仮説では、なかなかうまくいきません。

仮に、中原さんが日経バリューサーチの日経 業界分析レポートを見てトレンドを把握し、資料に盛り込んでおけば、営業担当者と上席者がそれを頭の中に入れ、いざというときの会話の引き出しとして活用してもらうこともできますよね。


中原 氏:私が担当する金融系の顧客は、当社の経営層に対して、半期ごとに中長期的な顧客生涯価値(LTV)最大化のための「アカウントプラン」を報告しております。

その際、地方銀行やネット銀行の動向を把握するために、日経バリューサーチのレポート機能を活用しております。これにより、業界動向を分析してアカウントプランに反映させて、具体的なアクションプランを立てるのに活用しています。

他にもコレクション機能を使って銀行関連や人事関連の情報をコレクションし、マイコレクション機能でカスタマイズしながら、金融事業本部の各チームに還元している状況です。


吉田 氏:それから、ターゲットリストを作成する際にも、日経バリューサーチのターゲット企業リスト作成の抽出機能を使って、「年商◯億円以上」「東京都内」「◯◯業」といった条件でリストアップし、各事業本部との打ち合わせでイメージをすり合わせるようにしています。

これまでは、ターゲットのイメージのすり合わせが大変で、現場とのやりとりに時間がかかっていましたが、日経バリューサーチのおかげでターゲットリストの精度が高まり、タイムラグがなくなったという印象ですね。
あとは、ウェブ上ではすでに公開されなくなった過去の経済統計データをさかのぼって出せるのも重宝しています。

今や経営層も含めた会議では、中原さんのように、各事業本部が顧客のDX戦略などを能動的に調べてくるのが当たり前になりました。一部の深い調査以外は多くの営業メンバーができるようになっていて、内容も当初期待していたとおりの結果になっています。

さくら情報システム株式会社

また、営業メンバーを集めた営業全体会議の場では、私のような企画目線で見ても、数年前ではありえなかったような提案活動や、受注までのストーリーが増えてきた印象です。実際、何の資本関係もない企業のコンペで勝ったケースもあります。
最近の各営業部の顧客へのアプローチや信頼関係構築の仕方などは、私自身も勉強になることも多いですし、仮に受注できなくても、それを分析して次に活かせる組織になっていると感じます。


中原 氏:最近は、本当に受注できるかわからないような新規案件も担当するようになって、いろいろと試行錯誤しながら挑戦しています。個人的には楽しく取り組めていますね。

3. 今後の展開


ライセンス付与を増やすことも検討中
日経バリューサーチは優秀な部下のような存在

吉田 氏:今は、各営業部における経験豊富なメンバーが、主に日経バリューサーチを活用していますが、今後は営業経験の浅いメンバーも同様に活用できるようにしたいですね。そうすれば、メンバーの提案力・会話力も向上し、それに業績も伴ってくるはず。


中原 氏:金融事業本部のライセンスは自分がメインで使っているので、やや属人化している部分があります。ライセンス付与を増やしていけば、活用できていない個々のメンバーの要望や疑問点がすくい上げられるのではないかなと思っています。

さくら情報システム株式会社

吉田 氏:私がマーケティング戦略部を所属してから、営業・マーケティング強化のために、これまでいろいろなツールを導入してきました。その中でも、日経バリューサーチは優秀なメンバーのような存在だと思っています。1年間使ってみて本当に良かったと感じましたし、今後も活用幅を拡げていきたいと考えています。

企画・マーケティングと営業は、それぞれの方針や方向性が合わず、場合によっては溝が生じたりすることもあります。でも、日経バリューサーチは信頼性の高い情報なので、営業が「ああ、まさに思っていたのはこれです」と言ってくれる。なので、社内での新たな接点を生んだり、溝を埋めたりといった信頼関係構築ツールでもあると感じました。

この費用でこれほどのパフォーマンスを発揮してくれるリサーチャーやマーケターは、育成できないのではないかと思います。

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