導入事例/企業価値算定で活用

情報収集の負担軽減で業務効率化
AI時代に人間の本来業務をサポート

株式会社ケップルキャピタル - 企業価値算定で活用

株式会社ケップルキャピタル

パートナー・長谷尾 勲 氏

(所属・肩書はインタビュー当時の情報です)

情報収集の負担軽減で業務効率化
AI時代に人間の本来業務をサポート

株式会社ケップルグループは「Create New Industries 世界に新たな産業を」をミッションとして掲げ、スタートアップエコシステムの発展に貢献するコングロマリット企業です。グループ全体では、投資事業やファンド運営支援事業のほか、オープンイノベーション支援のためのデータベース提供やメディア運営などを行い、複合的な金融・テックサービスを提供しています。2018年からは日本経済新聞社と資本業務提携し、共同でスタートアップ企業のデータベースを運営中です。

ケップルグループでは、「ケップルリクイディティファンド」によってスタートアップの発行済株券・証券を投資家間で売買するセカンダリーマーケット拡大を支援する他、中小企業の事業承継をサポートする「事業承継ファンド」を運営しています。また、およそ60のファンドにおいて、決算業務支援も行っています。

あらゆる業務に伴走し、DXやAX(AIトランスフォーメーション)などによって、企業の業務効率化を促進。地元金融機関と連携しながら、取引先企業の活動と地域経済の活性化を支援するファンドとしての役割を打ち出しています。

日経バリューサーチ導入の目的


  • 業務効率化と時間短縮
  • 企業価値算定のための正確なデータ収集

導入の効果


  • 企業価値算定のためのデータ抽出を即座に完了
  • コンサル先企業との議論に活用
  • 情報収集効率化により、人間しかできない関係構築へ

1. 日経バリューサーチ導入の背景


バリュエーションに効果を発揮
日経との協業が縁で導入

日経バリューサーチは、バリュエーション(企業価値算定)で必要となる類似業種のデータの取得のために利用しています。日本経済新聞さんと一緒にお仕事をしているご縁もあり、導入に至りました。

例えば、ある会社を評価するにあたっては、まず、同業他社比較の機能を使って、類似する業種の上場企業を10社ほどピックアップします。企業価値を算定するには、いろいろな指標が必要です。マルチプル法で企業価値を算定するため、それらの企業の決算データをはじめとするデータを集める必要があります。

株式会社ケップルキャピタル
パートナー・長谷尾 勲氏

このツールができる前、私の場合は銀行勤めだった10年以上前からですが、決算書から数字を引っ張ってきて、ひたすらエクセルに入力するという、とても地道な作業をしていかなければならなかった。ところが、日経バリューサーチを利用すれば、複数の企業のデータの処理が瞬時にできます。エクセルに手入力することに比べれば、それだけでもう、かなりの時短効果がありますね。

それに、類似企業を比較する際、業種分類のタグで似た業種をピックアップして並べたはずなのに、事業構成に差があり、少し違和感を覚えるときがあります。具体的には、「産業機械」のカテゴリで企業を検索したのに、その事業セグメントが全売上の数パーセントしかなくて、他事業の割合のほうが大きい企業が紛れ込むケースです。

その場合は、ひとつずつ深掘りして精度を上げていきます。そんな柔軟な情報収集も、日経バリューサーチでは可能です。投資に関しては検討期間が長ければ、半年前に提示した金額と現時点で提示する金額が異なる状況になることもありますが、そのようなデータのアップデートも簡単にできる。おそらく投資界隈の人は、このツールがないともう生きていけないのでは、とさえ思います。

最近はさまざまなAIツールが出てきたので、類似業種の検索をAIでやってみることも可能にはなりました。ただこれに関しては、日経バリューサーチにAI機能が追加されれば、さらに使いやすくていいものになるのではないでしょうか。

2. 具体的な活用例


未知の業界トレンドも即座にキャッチアップ
上場企業へのコンサルにおける議論のネタにも

私は投資側の目線で、バリュエーションをするのに日経バリューサーチを活用していますが、投資検討デューディリジェンスのチームでもクライアントに株価算定レポートを提供するために活用しています。

日経バリューサーチは業界レポートがとても充実していて、よく知らない業界のことも学べるのはいいですね。ファンドとしても全業界のことを詳しく知っているわけではないので、この業界のマーケットがどのように推移しているのか、上場企業が今どのようなことに力を入れて取り組んでいるのかといったことなど大枠を簡単に掌握することができます。

株式会社ケップルキャピタル

ちなみに、私がメインで取り組んでいる業務の「事業承継ファンド」で、地域金融機関と連携して事業承継に悩む中小企業をサポートしています。そのような中小企業のデータに関しては、帝国データバンクや東京商工リサーチのデータを見なければならないことが多いので、それについては別のツールに頼らざるを得ません。本当は、業種別審査事典のような機能がアドオンで日経バリューサーチに付けられたらいいな…と思っています。ただ、日経バリューサーチを使われる方は大企業の方が多いと思うので、それは細かいニーズかもしれませんが。

あとは、当社がコンサルティングする上場企業と対話する際にも、日経バリューサーチを活用しています。
キャッシュフローに目を向けて企業価値を算出するDCF法(将来生み出すと予想されるキャッシュフローを現在価値に割り引いて企業価値を評価する方法)で企業評価を算定し、実際の時価総額との乖離についてクライアント企業とディスカッションを行うのに、日経バリューサーチがとても役立っています。

3. 今後の展開


日経バリューサーチのAI進化に期待大
人間の力がさらに問われる時代になる予感

日経バリューサーチには素晴らしい機能がたくさんあるのですが、まだ一部の機能しか使いこなせていないと思っています。例えば、AIを活用したナビゲート機能があれば、日経バリューサーチの使い勝手ももっと増していくのではないかと思います。

類似企業の選定に関しては、これまでの経験や知見から選んでいくようなところもあるのですが、AI活用が進めば、今まで見落としていた企業をピックアップできることもあるかもしれません。日経バリューサーチ上でそのような情報収集が完結できるようになれば、これから業界に入ってくる人の手間もおそらくだいぶ減りますし、精度を保ちながら効率的に進められるようになるのではないでしょうか。

ただ、個人的には、企業の決算内容などの数字が、どのようにしてできているのかは知っておいたほうがいいと思います。私自身も銀行員時代には決算書をエクセルに手打ちしていたアナログ人間ですが、「この数字はどのようにして作られているのだろう」と想像しながら入力していました。受験勉強の際に、手書きしたほうがよく覚えられるようなイメージですね。

ですから、手入力の苦労は知らなくてもいいですが(笑)、日経バリューサーチのデータで瞬時に集めた情報について、これらの数字がどうやってできているかを考えたり、出てきた数字について疑い続けたりすることが、これからの人間に求められる価値なのではと思っています。

今後は、人間はデスクワークの時間を減らす代わりに、人間が現場へ行き、自分の目でしっかりと見ること、企業の代表や従業員の方と会話を重ねることが、さらに重要になる時代が来るでしょう。私も現場に行き、AIでは裏付けが取れない部分を自分の目でしっかりと見抜くほうが、人間がするべき大事な仕事なのではないかなと思います。数値的なものだけでは測れない、縁やタイミングというものも本当にありますから。

株式会社ケップルキャピタル

日経バリューサーチがAIで進化していけば、営業パーソンだけでなく企画職の方も、クライアントのところへ行く時間をもっと増やせるはず。それは大変意義のあることだと感じています。

導入事例

あらゆる業種で、5万人のお客様が利用中

日経バリューサーチをご利用のお客様
日経バリューサーチをご利用のお客様

メガバンク、地方銀行、証券会社、アセットマネジメント、監査法人、コンサル、電機、通信、医療、介護、建設、食品、人材派遣など多くのお客様にご導入頂いています。