成長戦略を描くために導入
情報のキャッチアップを効率化
2003年に伊藤忠商事社内ベンチャー制度から始まったウェルネス・コミュニケーションズ株式会社は、大企業を中心に1700社以上での導入実績を持つ健康管理クラウド「Growbase」と900社以上での導入実績を持つ健康診断代行サービス「ネットワーク健康診断サービス」を提供しています。
「ウェルネス・データで、未来をつくる。」をパーパスに掲げ、「企業と人を元気にする。」ことでより豊かな社会や生活を創出すべく、コーポレート・ウェルネス領域という注目の市場でソリューションを展開しています。
日経バリューサーチ導入の目的
- 比較的新しい市場のため、ほしい情報がピンポイントでなかなか手に入らない。
効率よく業界情報や競合他社の情報を集めることが課題。 - 会社の戦略的な成長を描くために、分析に必要な情報収集がしたい。
導入の効果
- コレクション機能で広く深く情報収集ができる。
- サステナビリティや人的資本の情報開示義務化など、
新しい制度に関しても情報収集の時短を実現。 - M&Aや上場準備のための戦略的IR活動の情報収集が効率的に行える。
経営戦略本部について
同社の経営戦略本部では、経営企画のための予算計画策定・各事業の予実管理・KPI管理の他、事業コストの分析、財務モデルの構築、財務分析資料作成など、業務は多岐にわたります。
現在は会社の成長や上場を視野にいれた市場環境や競合他社の情報収集に日経バリューサーチを活用しています。
1. 日経バリューサーチ導入の背景
カテゴライズされた業界もない新しい市場だけに、
確かな情報から効率よく情報収集できるかが課題
松田社長:私どもの事業は、企業で働く人やその家族のために健康管理や健康づくりに関するソリューションを提供するものです。注目市場ではあるものの、業態そのものはまだ新しいため、業種をカテゴライズすることは難しく、業界もありません。
私自身は常に、書籍や新聞、インターネット、イベント、有識者のコメントなどあらゆるメディアからの情報収集を試みていますが、関係する業界も広い為、いかに関係する情報を効率的にピンポイントで収集・分析していくかが大きな課題です。
日本経済新聞は昔から読んでいますが、日経バリューサーチは、信頼性の高い日経グループの豊富な情報を有し、その中から検索機能などを駆使してピンポイントで情報を収集するのに役立つと感じています。
当社が収集する情報は、ヘルスケア・ヘルステック業界、HRやコーポレート・ウェルネス領域に留まらず、AI、SaaS、顧客企業やパートナー企業のIRニュースや新着情報、競合他社、企業の人事情報など多岐にわたります。広い範囲からいかに重要な情報をピンポイントで引っ張るか、これからますます情報収集の高度化・効率化が必要不可欠となってくるでしょう。
金澤氏:私どもが扱う健康経営®に関する市場環境はこの数年で大きく変化しています。また、松田が言うとおり比較的新しい市場なので、業界を絞ることが難しく、欲しい情報が散らばっていることから、情報取集段階で時間を要しました。
※「健康経営®」は、NPO法人健康経営研究会の登録商標です。
そこで、経営戦略本部としては、もっと効率的に情報収集するツールが必要だということになり、他のツールとも比較検討し、日経バリューサーチを導入することにしました。決め手は、コストパフォーマンスや機能面、そして情報の信頼性です。
もともと日経電子版でキーワード登録をして記事を読んではいたのですが、日経バリューサーチは、日経新聞以外に日経が集めた情報・独自分析資料も取り扱っていることから、広く深い情報を集めることができると感じました。
導入後に、目的別での使い方説明会を開いていただいたのも良かったです。便利な機能を細かく説明してもらい、あらためて利便性を感じることができました。
2. 活用方法とメリット
コレクション機能を活用し効率的に情報共有
AI解析で知見を広げ情報を深掘りする
金澤氏:日経バリューサーチの機能では、「コレクション」の機能が便利です。いくつかの健康に関するキーワードをセットしておけば、日経記者の解説とともに、関連記事、企業、統計情報を抽出してくれるので、そこでヒットした情報から新たなキーワードをセットすれば情報を深掘りすることができます。
気になった情報は「マイコレクション」に登録しておけば、社内のユーザー間で共有もできます。コレクション設定をすると新着情報をメールで配信してくれるので、ほぼ毎日チェックしています。
「検索キーワードを取り巻く環境」を視覚化するAI解析も面白い機能です。
例えば「健康経営」を取り巻く環境とすると、事業課題、事業内容、事業リスク、報道といったカテゴリーで分類された関連するキーワードがバブルで表示されるので、視覚的に捉えることができます。関連記事も瞬時に表示されるので、次々と情報を深掘りしていけます。
現在当社で日経バリューサーチを使っているのは、主に経営戦略本部と経営層メンバーです。それぞれにアカウントをあてがっているので、競合他社や関連市場の情報共有は、速くなりました。
競合他社の財務指標はすぐに見ることができるので、他社と比較して当社がどの指標において優れているのか、ポジショニングはどこにあるのかを検証しています。検証した結果は、今後の上場準備のための事業の見せ方検討に使用しています。
自社の強みや戦略を説明するとともに、成長ストーリーを伝えていくことが重要だと考えているので、こういう情報が強みになります。
法令などに関連したことでは、企業のサステナビリティ情報開示や人的資本情報開示が2023年に義務化され、その重要性がますます高まっています。まだ始まったばかりですが、他社がどのように開示をしているのか調べるのにも日経バリューサーチを活用しています。
これまでは、それぞれの企業のコーポレートサイトにいって統合報告書などを拾っていましたが、日経バリューサーチならさまざまな企業の情報をまとめて見ることができます。この機能のおかげで大幅な時短になりました。
3. 今後の展開
活性化する市場の中でいかに企業価値を高めていくか
情報収集・分析の高度化に務めたい
金澤氏:今後、分析のために財務モデルの構築に取り組む予定で、そこでも日経バリューサーチを活用したいと思っています。設備・開発投資をしたり、ビジネスモデルを変更したりする時に、投資回収ができるか検証するため、バリューサーチに収録のWACCなどのデータを活用したいと思っています。
また、当社の成長のためにも、今後はM&Aやアライアンスを戦略的に考える時がくるかもしれず、検討のためにも競合他社の動向チェック、情報収集・分析は欠かせません。日経バリューサーチでは、DCF法による企業価値シミュレーションがExcelで出力できるので、その時がきたらぜひ活用したいです。
部署の特性上、重要会議の運営・準備も経営戦略本部の業務のひとつで、役員から資料をまとめるよう依頼がよくあるので、レポーティングのための情報収集にも日経バリューサーチは欠かせないと考えます。使い切れていない機能がまだまだあるので、今後も情報収集の高度化・効率化に役立て、収集・分析した情報を元に、当社のさらなる成長戦略を描いていきたいと思います。